年齢を重ねると、「オシャレはしたいけど、毎年アイテムを買い足すのが少し負担だな」と感じることありませんか?
たしかに同じ服をずっと着ていると飽きてきたり、買い替えたいけれど忙しくて選ぶ時間がなかなか割けなかったりしますよね。
そんな悩みを抱える方に、本記事では大人にこそおすすめなBarbour(バブアー)のジャケットを紹介します。Barbourのジャケットが長年愛用できる理由やどんな選択肢があるかを解説するので、ぜひ参考にしてください。
「消費する」から「育てる」という発想に転換して、愛用品を身に付ける楽しみを感じてくださいね。
Barbourの歴史
Barbour(バブアー)は、1894年イギリス北東部の港町サウスシールズでジョン・バブアーによって創設されました。現在もイギリスに本社を置き、バブアー家が家族経営を続けています。世界55カ国に直営店を置くまでに成長したライフスタイルブランドです。
当時から港町サウスシールズでは、寒冷な気候と荒波の中で水夫や漁師、港湾労働者が働いていました。Barbourのアイコンとなっているワックスジャケットは、彼らの仕事のための上着として考案されたというストーリーを持っています。化学繊維が未発達の時代に知恵や工夫により作られた、撥水性と防寒性を備えたアイテムです。
その機能性と真摯な物作りが認められ、イギリス王室御用達のブランドになっていることもBarbourの大きな特徴のひとつ。当時のエディンバラ公フィリップ、エリザベス女王、チャールズ皇太子からロイヤルワラントを授かり、彼らの存命時には最大で3つのワラントがタグに記載されていました。
その一方で、著名人や一般市民の間にもポピュラーなブランドとして浸透していきます。本国では着古したジャケットをリペアしながら、親から子へ、子から孫へと代々受け継がれていくことも。そんな背景もBarbourの魅力を底上げしてくれるひとつのロマンと言えるでしょう。
ワックスジャケットの魅力
ワックスジャケットは、高密度に編まれたコットン生地にワックスを染み込ませたジャケットです。
まず挙げたい魅力はもちろん、その撥水性と防風性です。
冬場に上着として羽織れば、ワックスのおかげで少々の雨や冷気は防げます。ジャケットの上に着るコートとして、都市での生活・アウトドアどちらでも重宝することでしょう。
次に、デザインの機能美と生地の光沢感も魅力です。
モデルによって違いは多少ありますが、それぞれ機能に応じた楽しいギミックと落ち着いた色味で、着る人を選ばず似合いやすいでしょう。また、ワックスを含んだ生地は独特の光沢も持ち合わせており、チェック柄の裏地と相まって上品な雰囲気を醸し出します。
最後に、特に推したいのは長年愛用できる点です。丈夫であることに加えて、すばらしい経年変化が起きるため飽きることがありません。
購入当初から渋さがありますが、着込んでいくことでさらに渋く持ち主だけの一着に変化。ワックスが染み込んでいるため、着用する人の体に沿ったシワやアタリが強調され元の色に鮮やかな濃淡を生みます。ワックスが少し抜けて生地が毛羽立つという変化も、ジャケットに味わい深い表情を加えてくれますよ。
ワックスジャケットだけでなく、それ以外の選択肢も
Barbourのジャケットはワックスジャケットだけではありません。現代の暮らしのニーズに応えたそれ以外の選択肢も生まれています。
ワックスジャケットに抵抗がある方や、それ以外のジャケットに積極的に興味のある方は、無理せず自分の気に入ったアイテムを選びましょう。気に入ったアイテムであればこそ長く愛用でき、それが最も大切なことだからです。
ノンワックス
ノンワックスのジャケットにも、ワックスジャケットにはない魅力があります。
現代のワックスは開発当初のような「ベタつき」や「キツイ匂い」はありません。それでも、ワックスを含んでいる以上は多少しっとりとした感触はあります。
電車や車の座席に触れるとき、ワックス自体やその匂いが移るかもしれないと気にする方もいるでしょう。綿や化学繊維を使ったノンワックス生地ならば、そのような不安は解消されます。重ね着をする場合にも、ジャケットの上からさらにアウターを着ることも気にならなくなりますね。
さらに、ワックスを含んでいない生地は重量的にその分軽くなります。着心地という面では、ノンワックスのほうが快適と感じる人も多いでしょう。
キルティング
キルティング生地のジャケットは、本国イギリスではかなりポピュラーなアイテム。見た目の上品さと柔らかな印象から、女性にも人気のある一着です。
元々、乗馬用の馬の体を冷やさないように作られた菱形状のキルティング素材で、ジャケットとしては1979年に登場した「カントリーマン」が原点。現代ではワックスジャケットのモデルのキルティング版が続々と発表されています。
基本的にワックスを含んでいない生地で作られているため、ワックスジャケットに比べて軽いのがメリット。サラッと羽織れて、長時間着ても疲れることがありません。
そして、中綿によって保温性が高まることが最大の魅力。スーツの上から羽織ったり、逆に中に厚手のニットを着込めば、真冬でも過ごすことができる英国スタイルの完成です。
SL・OS
Barbourのジャケットは欧米人に合わせたシルエットで、かつジャケットの上から着ることを前提に設計されているため、日本人には身幅や肩周りなどにやや余裕がある作りです。
そこで、もう少し華奢な体格にも合うように、スリムで現代的なシルエットに修正されたSLシリーズが発売されました。中に着込むものは限られてきますが、ジャストサイズで着たい方にとってはおすすめのアイテムです。
逆に、近年のオーバーサイズのトレンドを取り入れたOSシリーズも展開されています。トレンドを楽しみたい方や、体格の大きい方には選択肢の一つになり得る存在です。
おすすめモデル5つ
今回はBarbourからおすすめモデルTOP5を紹介します。
なお、各モデルを比べやすいように、色はBarbourを象徴する色のセージ、形は伝統的なレギュラーフィット、そして生地は独自のワックスコットンで統一しています。基本的にラグランスリーブ、襟のコーデュロイ生地、ダブルジップ式、裏地のタータンチャックという点は共通しています。
各モデルのディテールに細かな違いはありますが、最もわかりやすい違いは着丈の長さ。モデルを選ぶ際は、着丈の長さがわかるように並べた以下の表でまずは確認してください。
← 短着丈長 →SPEYTRANSPORTBEDALEBEAUFORTBORDER
BEDALE
日本では最も有名で定番のモデルが、BEDALE(ビデイル)です。大手セレクトショップとの別注品は数え切れません。
1980年に乗馬用として作られたモデルで、馬に乗った時にもたつかないように着丈は腰より少し下の長さで抑えてサイドベンツの仕様になっています。表面には外付けマチ付きのポケットと、ハンドウォーマーポケットを備えているのが特徴です。
「Barbourと言えばコレ」と知られる名作で、長すぎず短すぎずの着丈が何にでも合わせやすいのが特徴。モデルに迷っている方にまずおすすめしたいのはこちらです。
TRANSPORT
こちらのアイテムは1999年に「ビューリー」という名で生まれ、2002年に「TRANSPORT(トランスポート)」に改名され2年間だけ販売されていました。TRANSPORTは数年前から日本で再販され大ヒットしているモデルで、今やBEDALEを抜いて一番人気になっています。
運送業者向けに作られたという話もありましたが、実はマウンテンバイクに乗る人から着想されたモデル。コーチジャケットを思わせるベルトが隠れるくらいのちょうどいい着丈とゆったりとした身幅が、近年のトレンドにマッチして火が着きました。
着丈の長いジャケットに抵抗があるなど、他のジャケットと同じように使えるものがほしい方にはうってつけのモデルと言えます。ポケットもサイドから斜めに入れられる現代的な形になっていて使い勝手も良いです。
ワックスコットン生地を選べば、他のBarbourのアイテムと同様に独特の経年変化を楽しむこともできます。
SPEY
1980年に生まれたSPEY(スペイ)は、TRANSPORTよりもさらに着丈が短く、男性のみならず女性にも人気のあるモデルです。
下半身まで水に浸かるフライフィッシング用に作られたことから、腰上までしかない着丈に設計。ポケットの仕様は前面にフラップ付きで2つ、右胸と左腰にはフィッシングの道具をさげるためのDリングが残っているのもデザインとしてのアクセントになっています。
ワイドシルエットでAラインを演出できること、短い着丈であるからこそレイヤーで遊べることから、現在のトレンドを意識したオシャレを楽しみたい方にはおすすめです。
BEAUFORT
BEAUFORT(ビューフォート)はBEDALEやSPEYに続いて1983年にリリースされたミドル丈のモデル。TRANSPORTなどが人気になる前は日本でもBEDALEと同様に定番で、本国では今でも愛用者の多いモデルです。
BEAUFORTはハンティング用に作られました。その名残として、腰の背面には「ゲームポケット」という獲物を入れておくポケットを備えた形状になっています。さらにハンティング中にインナーが外に出ないように、袖口はリブ仕様ではなくベルクロで閉められる違いも。
都市部での生活では普段使わないおもしろいディテールが残っているのも、BEAUFORTの魅力のひとつです。着丈がBEDALEよりも長いので、ハーフコートとしてオンオフ両方で活躍するでしょう。
BORDER
BORDER(ボーダー)は、BEAUFORTよりもさらに着丈が長く、膝上まで隠してくれるモデルです。
創業者ジョン・バブアーがスコットランドの地からイングランドへ「国境」を超えて渡ってきたエピソードに因んで1982年に誕生しました。各モデルの中でもロングレングスが大きな特徴ですが、他にもディテールとして大きく違うのは袖の付け方にセットインスリーブを採用していること。さらに、胸元に財布用、内側には手袋や帽子用のポケットが備わっています。
通常のジャケットやブルゾンであれば完全に覆ってくれる着丈があるので、コート代わりに使うのもOK。特に長身の方にはおすすめで、ロングコートとして着れば洗練された大人の雰囲気を演出できますよ。
英国ブランドBarbourの歴史が詰まったジャケットをぜひ
本記事では、王室御用達の英国ブランドBarbourのジャケットを紹介しました。
Barbourのアイコンであるワックスジャケットは、買い替え続けなくてはいけないサイクルからあなたを解放してくれる名品です。開発の歴史に惹かれるアイテムであるとともに、実際に着込むことで「経年変化」という自分だけのストーリーが刻まれた一着にもなってくれます。
もっとも、より現代的にマイナーチェンジしたアイテムにも違った魅力があります。ワックスジャケット以外も様々な歴史を経て残ったデザインは楽しめるので、本当に気に入ったアイテムを選んでぜひ愛用してください。アイテムを「育てる」という新たな価値観を手に入れて、共に歳を重ねていくようにファッションを楽しんでみるのはいかがでしょうか。
流行が移り変わるファッション。毎シーズンそのときの流行に沿ったアイテムを探すのもいいですが、日々忙しい大人にとってはそればかりだと疲れてしまいますよね。
そんな悩みのある方には、その後何年も着続けていけるアイテムを手に入れることがおすすめです。短期間だけ着てすぐ消費してしまうようなアイテム選びはもうやめましょう。
この記事では、相棒のように自分好みに育てていけるアイテムを、ジャケットに焦点を当てて6つ紹介します。どんな特徴を持ったアイテムがおすすめかや選び方の注意点も解説するので、ぜひ参考にしてください。
買い足し続ける悩みから解放されて、愛着を持って着続けられるファッションライフを楽しみましょう。
おすすめなジャケットの特徴
何年も着続けたくなるようなおすすめのジャケットにはいくつか特徴があります。以下ではその特徴について説明します。
歴史や背景があるもの
誕生に至るまでの歴史や背景があるような、伝統的なアイテムがおすすめです。
何も考えずに生活のために着るよりも、歴史を知って身に付けるほうが衣類に愛着を持つことができます。そのアイテムがどういう理由でそのデザインになったかや、どうして現代まで愛されてきたかを知れば、単なる衣類から趣深い作品のように感じられるようになるはずです。
ジャケットにおいてもそのことは当てはまります。ブランドやモデルごとのストーリーを知って、アイテム選びから実際に着るところまで楽しんでください。
経年変化を楽しめるもの
着続けることによって単に劣化していくものではなく、むしろ経年変化によって味が出て価値が備わってくるものがおすすめです。リーズナブルで短期間だけ着るようなトレンドのものにも良さはあります。
ただ、年齢を重ねた大人の男性には、トレンドに左右されず長く愛着を持って着られるアイテムを選ぶことを強くおすすめします。
そのためには、着込むことでその人の体に沿ったシワが刻まれ、色落ちが生まれて風合いが増すような、経年変化を楽しめるものこそふさわしいでしょう。ジャケットも自分と一緒に年を重ねていく感覚を持って、自分だけの一着にするところに価値を置けば着る楽しみが増えていくはずです。
選ぶ上で注意してほしいこと
大人男性がジャケットを選ぶ上で注意してほしいことがあります。以下では、「せっかく買ったのに着なくなる」などの失敗がないように注意点を2つ説明します。
デザインやカラーは冒険しすぎない
アイテムのデザイン性やカラーについては、あまり冒険しないほうが無難です。
たしかに、その時々の人気デザイン自体はファッションを楽しむ上で魅力的なものです。ただし、若者と同じように流行のデザインを身に付けることが大人にとって最適なスタイルになるとは限りません。このことはカラーについても同様です。
まずは、 年齢を重ねたからこそ似合う、普遍的で落ち着きのあるデザインやカラーを選びましょう。その上でアイテムの組み合わせの好みなどで個性を表現することは十分に可能です。
体格に合ったサイズ感を選ぶ
自分の体のサイズに合ったものを選ぶという点も気を付けましょう。
日本では近年オーバーサイズが流行していますが、長く着ていくことを考えると自分の体にジャストなサイズ感で選ぶほうが賢明です。サイズ感もまた流行り廃りがあるため、たとえば5年のような長い目で見ると、今は魅力的でも今後は野暮ったいバランスに感じてしまうことも予想されます。
大き過ぎたり小さ過ぎたりしないサイズ感で選んで、自分自身が飽きずに着られるようにするのがおすすめです。この選び方には、「インナーと同じフィット感のほうが、もたつかずに重ね着しやすい」というおまけのメリットもあります。
ただ、自分自身の体型も増減することがあること、流行を適度に取り入れるのはむしろプラスであることを考えると、そこまで神経質になる必要もありません。コーデ全体のバランスを考えておかしくない範囲でおさめる意識であればOKです。
大人にすすめたいジャケット6選
機能や生地などによって分けて、ジャケットで大人にすすめたい代表的なものを6つ紹介します。それぞれに違った魅力があるので、ぜひ直感や好みで選んでみてください。
ワックスジャケット
まだ防水機能を持った化学繊維の生地が未発達の頃、コットン生地に特殊なワックスを塗り込むことで撥水性を持たせて作られたのがワックスジャケットです。
特に代表的なブランドがBarbour(バブアー)。Barbourは1894年に英国のサウスシールズで創業された王室御用達のブランドで、家族経営を現在も続けながら世界各国に展開されています。
数ある商品の中でも、特にワックスジャケットはもともと雨の多い気候や漁師や港湾労働者の作業のために作られました。その経年変化の美しさから、防水生地の豊富な現代においても愛用者の増加が止みません。
今回は乗馬用として作られた人気モデルBedaleを紹介します。ミドル丈のアウターで、ジャケットとして着ても、ジャケットの上から着てもさまになる名作です。
ハリントンジャケット
ハリントンジャケットとは、もともとはゴルフウエアとして作られた、ラグランスリーブでショート丈のジャケットです。名前の由来は1960年代のドラマの役名によりますが、日本ではゴルフのスウィングがしやすいところからスウィングトップの愛称で知られています。
中でもBARACUTA(バラクータ)のG9がこのジャケットの代名詞のモデル。プレスリーやスティーブ・マックイーン、高倉健などの著名人に愛されたことで有名です。
まさに大人男性にこそ映える渋さのジャケット、ぜひ試してみてください。
デニムジャケット
1800年代中盤のゴールドラッシュの時代、金鉱で働く労働者の作業着として生まれたデニム生地。言うまでもなく経年変化の魅力が詰まった生地ですが、パンツだけでなくジャケットも大人が育てるアイテムとして最適です。
いわゆるジージャンとして親しまれるデニムジャケット。落ち着いた紺色でどんなボトムスとも相性が良く、年齢を選ばず着用できます。
今回は、代表的ブランドLEVI’S(リーバイス)のLVCラインから1stタイプのジャケットを紹介します。当時のものほどショート丈ではないので、合わせやすい一着です。
レザージャケット
着込むことで味わいが生まれる生地としてレザーは外せません。高価な傾向はありますが、丈夫かつ渋い印象を演出できるアイテムが多いので、レザージャケットは大人こそ検討すべき選択肢です。
レザーにはさまざまな動物の種類やその革のなめし方があって質感や変化も異なるので、人それぞれ好みのアイテムを選べるのも楽しみの一つです。
今回はたくさんのモデルやブランドがある中で、NYで生まれた老舗ブランドSchott(ショット)のライダースを紹介。ライダースはダブルが基本ではありますが、あえて他の大人ファッションとも馴染みやすいシングルを選んでいるのもポイントです。
ワークジャケット
作業着として開発されたいわゆるワークジャケットも、現代ではカジュアルファッションに落とし込まれていて実はおすすめです。作業用で堅牢度の高い生地を使っていることが多いので当然ながら長く使えて、アウトドアシーンなどでも活躍します。
米国を代表するワークウェアブランドCarhartt(カーハート)は1889年に創業し、さまざまな労働者のニーズに応えてきました。たくさんのアイテムの中でもデトロイトジャケットは、12オンスの分厚いダック生地と裏地のブランケット素材で耐久性と防寒性を実現しています。
デニムほどの明確な色落ちはないものの、ダック生地も使用と洗濯を繰り返すことで味わい深い変化が起きる魅力が。また、このジャケットはシンプルなデザインでカラー展開もあるので、着回しがききやすいのもありがたいポイントですね。
ハンティングジャケット
少し凝ったデザインがお好きな方には、狩猟用に作られたハンティングジャケットもおすすめです。普段の生活で着る分には特に必要ないですが、ハンティングのための機能が備わったディテールはファッションのちょっとしたスパイスになるはずです。
今回おすすめするのは、L.L.Bean(エルエルビーン)の「フィールド・コート」。ブーツも有名な1911年創設のアウトドアブランドL.L.Beanですが、こちらのアイテムも機能的なポケットが印象的な唯一無二のアウターです。
無骨な雰囲気を持ちながら機能性を備えた大人に着てほしいジャケット。裏地なしやコットン生地の裏地あり、ウール生地のライナー付きなど、それぞれが必要とする防寒性に応じたラインナップが用意されていますよ。
ぜひ着込んで自分だけの一着を手に入れてください
本記事では、大人こそ着込んでほしいジャケットを6つ厳選して紹介しました。
それぞれのジャケットが他にはない魅力を持っているので、フィーリングが合うものがきっとみつかるでしょう。防寒性や耐久性、さらに経年変化の仕方が少しずつ違うので、状況や目的に応じて購入を検討してみてください。
いずれを選んだとしても、毎年買い替えなければいけない状況からは脱出できるはず。いろいろ悩んで「コレだ!」と決めたジャケットならば、愛着をもって着続けることもできますよ。選んだ後は「つい手に取ってしまう」相棒のような存在になるまで着込んで、自分だけの一着を味わってくださいね。
年齢を重ねて大人になっていくと、服装に合わせて小慣れた靴選びをしたいものです。
でも「今までスニーカーしか履いてこなかったから、革靴の履き心地は慣れない」「そもそもどう選んでいいかもわからない」という方も多いのではないでしょうか。たしかにビジネスや冠婚葬祭で履く革靴とは違って、普段履きする革靴を選ぶのはけっこう難しいですよね。
本記事では、そんな方々にBlundstone(ブランドストーン)のブーツを紹介します。Blundstoneの特徴や注意点なども解説するので、革靴の入門編として参考にしてみてください。
お出かけやアウトドアでこれから革靴を履いてみたい方は、ぜひ自分に合ったモデルをみつけて大人のファッションを楽しんでくださいね。
Blundstoneの歴史
Blundstoneは、イングランドからの移民ジョン・ブランドストーンがオーストラリア南東部にあるタスマニア島で設立したブランドです。元は靴の輸入を手掛けていましたが、やがて地元産のレザーを用いたブーツを生産するようになります。
その後、カスバートソン兄弟社との合併によって生産体制を拡充し、第二次世界大戦時には軍隊にブーツを供給するまでに。その経験をもとに堅牢なワークブーツの開発を始め、市場を開拓していきました。
1960年代に入ると、現代まで多くの支持を得ているモデル「ORIGINALS」がついに誕生します。その履き心地と丈夫さが受け、ワークシーンだけでなくアウトドアや都市での生活にも広く愛用されるようになりました。
現在ではORIGINALSはもちろんそれ以外のモデルも多数展開され、世界50カ国以上で人気のブーツです。特にここ数年、SNSなどの発信により評価がさらに高まっています。
Blundstoneをおすすめできる特徴4つ
Blundstoneはこれから革靴・ブーツを履いてみたいという方に特におすすめです。なぜおすすめできるのか、その特徴を以下で4つ紹介しましょう。
ブーツとしてはリーズナブル
Blundstoneのブーツは定価3万円前後から購入できるので、レザーでありながら他のブランドに比べると大変リーズナブルです。
今までNIKEやadidas、converseといったスニーカーを履いていた方は、靴の価格に1〜2万円という感覚を持っているかもしれません。いきなり大きな出費が必要となることが革靴デビューのハードルを上げているところ、Blundstoneはそこまで高価ではなく手が出しやすい点が特徴です。
5万円以上もしくは10万円代の革靴を販売する伝統的なブランドもありますが、それと比べてもレザーブーツとしては買い求めやすいブランドです。
履きやすい
Blundstoneのブーツはさまざまな点で履きやすいのも大きな魅力の一つです。
スニーカーを履いている方が革靴を履きたくない理由には、「履いていて疲れる」「脱ぎ履きが面倒」ということが挙げられます。しかし、そのような問題をBlundstoneは軽減してくれる特徴をいくつも持っています。
まずアウトソールは高い耐久性を備えながらも軽いTPU素材を使用していて、全体としてスニーカーのように軽量です。そして、インソール下のかかと部分には高性能なクッション素材XRDが備えられているので、足への負担が軽減され長時間の歩行にも耐えられます。
また、紐ではなく伸縮性の高いサイドゴアが採用されているので、脱ぎ履きが簡単でかつさまざまな足の動きにも対応できます。履き口の前後にはプルストラップがついていて、それを引っ張ることでより快適な脱ぎ履きを実現しています。
これらの仕様から、Blundstoneはスニーカーに負けない履きやすさを備えていると言っていいでしょう。
いつでもどこでも履ける
Blundstoneのブーツは、シーンを選ばずいつでもどこでも履けるのが魅力です。
一般的な革靴は街履きに向いている一方で、履くのに適さない場面もあります。しかしBlundstoneは、アウトドアや雨の日などでも履くことが可能です。
Blundstoneの靴は、金型に加熱した素材を流してソールを形成すると同時にアッパーの革と結合させる「インジェクション製法」が採用されています。その製法により縫い目がないので、雨などでの水の侵入を防ぎやすい仕様に。さらに、アッパーは油分を多く含んだ耐久性のある革を使用しているので、ワークやアウトドアなどの過酷な状況にも適応できます。
これらのスペックから、Blundstoneを所有していれば目的地や天候によって靴選びの時間を取られる負担がありません。
カラー展開と経年変化で見た目もGOOD
Blundstoneはカラーが豊富でそれぞれの好みが見つかりやすく、何より履き続けることによる経年変化で見た目の向上が期待できるブーツです。
いくら機能的であるといっても、普段の大人のファッションに馴染む見た目でなければ意味がありません。
アッパーの革やサイドのゴムの色など現在はさまざまな種類を展開しているので、きっとあなた好みのものが見つかります。また、一般的なスニーカーと違ってアッパーが革なので、ただただ劣化していくのではありません。経年変化としてシワや擦れによるグラデーションができて、より魅力的な風合いを帯びたブーツに仕上がっていきます。
大人好みの育てられる靴として、Blundstoneは見た目も十分楽しめます。
サイズ感には気を付けて
Blundstoneを選ぶ上でもサイズ感については十分気を付けましょう。
気に入って継続して履く靴になるかどうかは、履きやすさが結局重要な点でしょう。特に履きやすさにおいて注意すべきは、サイズが自分に合っていて「痛くない」「疲れない」こと。
結論から言うと、Blundstoneのブーツは普段スニーカーで履いているサイズより0.5〜1.0cm落としたサイズを選ぶのが良いです。
元々ワークブーツとして設計されていて分厚い靴下を履くことが想定されているため、足幅(ワイズ)は広めでつま先にも余裕があります。そのためスニーカーのサイズよりもやや小さめの足長にジャストなサイズを選び、中で足が動きすぎないようにしましょう。
Blundstoneのサイズ表記はUK表記になっています。以下の表で、メンズのcm表記やUS表記との対応を確認してください。
cmUKUS23.5〜24.045.5〜24.556.525.06725.5〜26.077.5〜26.588.527.0〜27.599〜28.0〜28.51010〜※UK表記のサイズは、Blundstone公式HP独自のもの
たとえば、スニーカーで27.0cmを履いている方は、0.5〜1.0cm小さいサイズに当てはまるUK7かUK8を選ぶと良いでしょう。
Blundstoneには0.5刻みのUKサイズがないのはサイズ選びにおいて少し難点。不安な方は大きめの適応サイズ(今回ならUK8)を選ぶ方が無難です。大きい場合は別売りのインソールを入れてサイズ調整がある程度可能ですが、小さい場合は調整不可能だからです。
おすすめのモデル4選
Blundstoneのモデルの中でおすすめのモデルを4つ、以下で紹介します。それぞれのモデルでカラーが複数ありますが、今回は基本となるブラックで統一します。実際にはそのモデルの中から好みのカラーを選んでくださいね。
①ORIGINALS [BS510]
Blundstoneの人気を決定的にした定番モデルがこちらのORIGINALS。ワークブーツの入門には間違いないアイテムです。
シンプルですが十分な堅牢性を備え、脱ぎ履きのしやすさや長時間の歩行も可能な快適さを実現しています。履き始め当初は硬くていかにも作業靴という見た目ですが、履き続けることで自分の足の形に馴染んで、風合いのあるシブい見た目へ変化していきます。
②CLASSICS [BS558089]
CLASSICSはORIGINALSの上位シリーズの一つ。より履きやすさを求める方にはおすすめのモデルです。
ORIGINALSと比べて違うのは、まずアッパーの内側にレザーのライナーが足されていて、耐久性が増すとともに足通りがスムーズになっているところ。また、インソール下だけでなくインソール自体にもクッション素材XRDが搭載され、より足裏を衝撃から守ってくれる構造になっています。レザー同士の縫製にダブルステッチがなされていることも、強度とフィッティングの向上を手伝っています。
③ALL-TERRAIN [BS2058009]
過酷なアウトドアにも利用したい方には、ソールメーカーのVibram社との共同開発により生まれたこのALL-TERRAINシリーズがおすすめです。
ORIGINALSと同様の仕様を備えつつ、0.8mmの厚さのレザーライニングを採用していることで保温性があり脱ぎ履きがしやすくなっています。
そして最も大きな特徴は、アウトソールにはVibram社のソールが採用されていること。それによって、地面の温度が300℃の熱さから−15℃の冷たさまで耐えられるとともに、滑りやすい環境でも高度なグリップ力を発揮します。さらに、ソールに刻まれた独自の屈曲した溝が、靴底についた泥を自然に落としてくれる機能まであるのです。
④ORIGINALS LOW CUT [BS2039009]
こちらはORIGINALSのローカットのバージョン。スリッポンのように脱ぎ履きのしやすさを追求したい方には選択肢になるアイテムです。
もとは日本規格として誕生しましたが、人気のため世界中で販売へ。通常のORIGINALSと同等の機能は兼ね備えているので、ブーツではなく短靴のほうが見た目としても好みの方にもおすすめでしょう。
Blundstoneを大人ファッションを楽しむ愛用品に
今回はBlundstoneのワークブーツを紹介しました。
Blundstoneは、革靴をこれから履きたい人には入門しやすいブーツです。本格的な革靴に比べれば物足りない部分はあるかもしれませんが、まず最初に挑戦するには価格や機能性、見た目といった要素のバランスがとても良い靴です。
履けば履くほどカッコよく育っていくのが大きな魅力なので、シーンを選ばず履いて自分だけの一足に仕上げてください。普段のファッションを楽しむ一つのピースとして、大人の男性にこそ愛用してほしい名作ですよ。