大人男性の個性を演出するポール・スミスのプリントシャツ5選

今回ご紹介するのは、「春夏は明るい色・柄ものの服が着たい」「ファッションで個性を表現したい」という男性におすすめのアイテム。イギリスのファッションブランド「ポール・スミス(Paul Smith)」のプリントシャツです。 当サイト「FUNDAY」では、数あるブランド・商品の中から、各分野に精通した筆者が「本当に欲しい」と思うモノだけを厳選してご紹介。モノ選びのストレスが軽くなるよう、商品の詳細やブランド情報、選び方なども合わせて解説しています。 今回は、某ハイブランドで8年間販売員として働いていた筆者が、ポール・スミスの2023年春夏の新作の中から、特に大人の男性におすすめのものをセレクトしました。また、ブランド誕生の経緯やラインの違いも解説していますので、ぜひ最後まで読んでみてください! 大人の男性におすすめしたいポール・スミスのプリントシャツ5選 さっそくセレクトした5つをご紹介していきます。 1. 'Abstract Paint' プリントシャツ 2023年春夏のポール・スミスは「一年で最も暑い夏の日の朝から夜、 ロンドンで過ごしたギャラリー巡りの一日」がテーマ。最初にご紹介するのは、まさにギャラリーに飾られた抽象画のようなプリントシャツです。素材はシルクのような光沢とドレープが特長のセルロース(再生繊維)が使用されているため、なめらかな肌ざわり。ダークトーンの落ち着いたカラーリングながらも、独特な柄の切り替えが個性を演出してくれます。 2.エッチング インザサン プリントシャツ こちらはポール・スミスのコレクションラインのアイテム。南フランスの港町「カシス」からインスピレーションを得たもので、夏を連想させる風景がエッチング(銅版画の技法)風に表現されています。カラーはネイビー・ベージュ・ブルーの3色展開。1枚で着てもさまになりますが、無地のジャケットやカーディガンなどとのレイヤードもおすすめです。 3.ハイビスカスプリント シャツ こちらもコレクションラインからセレクト。素材はコットン90%、リネン10%と、汗をかいてもべたつかず快適。 ポール・スミスでは小花柄のアイテムがよく登場しますが、大人の男性の中には「ちょっと抵抗がある…」という方も多いのではないでしょうか。でも、リゾート感のあるハイビスカス柄なら春夏に取り入れやすく、アロハシャツ感覚でコーディネートを楽しめます。今年は思いきって大胆な柄ものに挑戦してみませんか? 4.'Cinema Screen' オープンカラーシャツ 続いては映画のワンシーンのようなプリントが施されたオープンカラーシャツ(開襟シャツ)です。レーヨン・コットン・リネンがミックスされた素材なので、暑い夏でもさらりとした着心地。 第一ボタンをとめない前提のオープンカラーシャツは、通常のシャツに比べて首元が涼しいうえに、コーディネートにも“抜け感”や“清涼感”を与えてくれます。ファッション性と実用性を兼ね備えた春夏におすすめのアイテムです。 5.'Starlet' シャツ こちらもオープンカラーシャツです。インパクトのある柄はハリウッド黄金期に活躍したスターたちのポートレート写真からインスピレーションを得たもの。素材は美しいドレープが出るレーヨン100%です。 大人の男性が柄シャツを着こなすときのポイントは、他のアイテムをシンプルにすること。パンツやシューズ、帽子などを無地、かつオールブラックで統一するなど、主役を引き立たせるコーディネートを心がけましょう。 プロの自転車レーサーを夢見る少年がデザイナーへ ポール・スミスは、イギリス出身のデザイナー「ポール・スミス」が自身の名を掲げたブランドです。ポール氏は10代のころ、プロの自転車レーサーを夢見る少年でした。きっかけは11歳の誕生日にプレゼントされたロードバイク。15歳のときには学校を自主退学し、本格的にレーサーを目指し始めます。 しかし、17歳のときに不慮の事故にあい、大腿骨(太ももの骨)や肋骨、鎖骨など体のあらゆる場所を骨折。3ヶ月の入院を余儀なくされたポール少年は夢を断念しました。 その後、入院中に知り合った友人とパブに通うようになったポール氏。そこでアートスクールに通う学生たちと出会います。後に妻となる、テキスタイル(織物・布地)教師のポーリーン・デニアと出会ったのもこのころでした。 彼らの影響で芸術やファッションに関心を持つようになっていたポール氏は18歳のとき、友人女性に洋服店をオープンする手助けを頼まれます。物件探しからショップの内装、オープン準備、ウィンドウディスプレイなどさまざまなことを手伝いました。 次第にショップは忙しくなり、ポール氏はメンズ部門を担当することに。このショップを切り盛りした5〜6年の間に、アートスクールのテキスタイル(織物・布地)教師だったポーリーンや知人女性からファッションに関する多くのことを学びました。 1970年、ポール氏は地元ノッティンガムで、マーガレット・ハウエル(MARGARET HOWELL)やケンゾー(KENZO)など当時名を知られ始めたブランドを取り扱うセレクトショップをオープン。「ポール・スミスの紳士服(Paul Smith Vêtements Pour l'Homme)」と名付けられたそのショップは、窓のない3m四方の小さなお店でした。 70年代半ばごろからはオリジナルブランドのシャツやネクタイの販売を開始。それらが好評を呼び、ポール・スミスの名はイギリス国内で広がっていきました。1976年にはパリで初のメンズコレクションを発表。現在では世界に約130店舗を展開するグローバルブランドに成長を遂げています。 ポール・スミスのラインの違い ポール・スミスのメンズラインには、「ポール・スミス、ポール・スミス コレクション、PS ポール・スミス」の3つが存在します。それぞれの特徴を解説します。 ポール・スミス ポール・スミスのメインライン。上質な生地と縫製技術を駆使したクラシカルなスタイルが特徴です。アートや写真、旅、音楽、自転車など、デザイナー・ポール氏の多岐にわたる関心がデザインに反映されています。 ポール・スミス コレクション 「ハイクオリティ・ハンドメイド フィーリング・アーティスティックフィーリング」という3つのコンセプトを掲げた日本限定のライン。日本の高い縫製技術で日本人体型に合わせて仕立てられています。高品質ですが、メインラインと価格帯にそれほど差はありません。 PS ポール・スミス ポール・スミスのセカンドライン。メインラインのコンセプトはそのままに、軽快さと機能性を加えたカジュアルウェアのコレクションです。若年層向けに、ウェアだけでなくアクセサリーやバッグ、シューズ、アイウェア、ウォッチなど幅広いアイテムを揃えています。 大人の男性には「ポール・スミス」「ポール・スミス コレクション」がおすすめです。品質の高さは素材や仕立てなど、細部に表れます。大人の男性は上質なものを身にまといましょう。 ライターからひとこと 今回はポール・スミスのプリントシャツをご紹介しました。ポール・スミスは「Classic with a twist(ひねりのあるクラシック)」というコンセプト通り、イギリスの伝統的な技術・仕立てに遊び心を加えたような唯一無二のブランドです。ぜひ今後もチェックしてみてください!