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読んでも熱い。大人がハマるおすすめのサッカー小説5選

「三度の飯よりサッカーが好き」「深夜のサッカー視聴で寝不足気味」。

今回はそんなフットボールの魅力に憑りつかれた大人におすすめしたいサッカー小説をご紹介します。サッカーといえばリアル観戦やTV、ネットで“観る”のが定番ですが、実は同じくらい熱狂できる小説が数多く揃っています。普段は読書から縁遠い人でも、大好きなサッカーが題材ならついつい手を伸ばしてしまうはず。

今回は筆者が実際に読んだサッカー小説の中から、厳選した5冊をご紹介します。

大人におすすめのサッカー小説5選

さっそくおすすめのサッカー小説をご紹介していきます。今回は大人でも読み応えがある本格派のサッカー小説を中心にピックアップしました。ストーリーとあわせて、筆者がおすすめするポイントを解説していきます。

1.誉れ高き勇敢なブルーよ│本城雅人

誉れ高き勇敢なブルーよ photo by : amazon.co.jp

1冊目にご紹介するのは、本城雅人さんの著書『誉れ高き勇敢なブルーよ』です。

惨敗したW杯から三年。苦戦する日本代表を立て直すため、新たな監督探しを託された望月は、かつてマスコミのリークで契約に失敗した過去を持つ。サッカー協会、記者、代理人、選手――複雑な思惑が渦巻くなか、タフな交渉を続ける望月だが、妨害の裏には驚くべき黒幕がいた。迫真のスポーツサスペンス! 「W杯の勝敗の裏に、これだけの熾烈な闘いがある。そのドラマにすっかり魅せられた」――セルジオ越後<サッカー解説者>

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サッカー小説と聞けば主人公はプレイヤー側だと想像しますが、本書の主人公はサッカー元日本代表の技術強化委員長。W杯予選で苦戦する日本代表の新監督探しを託されますが、リミットはわずか25日間。限られた時間で、日本代表を立て直すため世界中を駆け巡る監督探しが始まります。

本書をおすすめするポイントは、圧倒的なリアリティ。実は本作には実際に日本代表監督の招聘に奔走した協会スタッフのエピソードが盛り込まれています。また著者の本城雅人さんは元スポーツ記者で、現場で体験した“リアル”をもとにストーリーを執筆。サッカー好きの方なら「あのエピソードがネタ元かも」とついつい真相を考察してみたくなるはず。

日本代表監督の去就は実社会でも大きな話題になりますが、その背景にある“監督選びのリアル”に近づける骨太の小説です。

2.ディス・イズ・ザ・デイ│津村記久子

ディス・イズ・ザ・デイ photo by : amazon.co.jp

続いてご紹介するのが作家津村記久子さんの小説『ディス・イズ・ザ・デイ』です。

「こういう話をしてるとさ、どんな気持ちでも生きていけるんじゃないかって思うよね」

22のチーム、22の人生――

サッカー国内2部リーグ22チームの22人のファンたちは、それぞれの思いを抱いて今季最終試合のザ・デイ、「その日」に向かう。職場の人間関係に悩む会社員、別々のチームを応援することになった家族、憧れの先輩に近づきたい男子高生、両親の離婚で十数年ぶりに再会した孫と祖母など、ごく普通の人たちのかけがえのない人生を、サッカーを通してエモーショナルに描き出した、一話完結の連作小説集。
単行本刊行時、30近いメディアで多数書評掲載や紹介がなされるなど圧倒的な評価を得、また第6回サッカー本大賞を受賞した作品が、ついに待望の文庫化!

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サッカー好きがチームを応援する背景はさまざまです。「生まれ育った地域のクラブを応援したい」「大好きな選手が所属するクラブを追いかけたい」「チームのビジョンや戦術に共感した」などなど。“推しチーム”を追いかける背景は十人十色です。

本書ではそんなファンの日常とサッカーとの繋がりが丁寧に綴られています。物語の舞台は日本のサッカー国内2部リーグ。シーズン最終試合を迎える22チームと、それを応援する22人のファンの物語。各話の登場人物にはそれぞれの日常があり、チームとのそれぞれの縁があります。いずれのエピソードも主役はチームを応援するファン。順位や地域、置かれている状況は違いながらも、主人公達はそれぞれのストーリーを胸に、サッカースタジアムへと足を運びます。

サッカーファンならついつい共感してしまうエピソードばかり。全11章で一話完結の小説なので、普段活字をあまり読まない方にもおすすめしたい一冊です。

3.悪魔のパス天使のゴール│村上龍

悪魔のパス 天使のゴール photo by : amazon.co.jp

試合で活躍した選手が心臓麻痺で死ぬという事件が起こった。セリエAの日本人プレーヤー冬次の依頼で調査に乗り出した小説家・矢崎は、死を招く最強のドーピング剤「アンギオン」の存在を知る。イタリア、南フランス、キューバ…いくつもの罠が待ち受ける中、ついに冬次の身にも危険が迫る。サッカーの面白さと物語の興奮が融合した小説。

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続いての一冊は、芥川賞作家として数多くのベストセラーを執筆してきた村上龍さんの『悪魔のパス天使のゴール』です。

実は村上龍さんは文壇でもよく知られたサッカー好き。本作はそんな筆者の熱量はもちろん、プレー描写の細かさと表現力の豊かさは「さすがは村上龍」と語りたくなる一冊です。

とくに本書を読んでもらいたいのが、長年欧州サッカーを応援してきたサッカー好きの方。物語の舞台はイタリア・セリエA。作中では対戦相手の選手が実名で登場してきますが、そこにはジダンやデル・ピエロ、バティステゥータやルイ・コスタなどセリエA黄金期の華々しい名前が並びます。コアなファンなら、当時の熱狂ぶりが蘇ってくるはずです。

主人公の夜羽冬次のモデルは誰なのかー。そんな考察も、本作のポイントです。

4.龍時(リュウジ)01─02│野沢尚

龍時(リュウジ)01─02 photo by : amazon.co.jp

こわれた家族、さえない学校。体内に滾るのはサッカーへの情熱だけ。それさえも、この国では行き詰ってしまうのか。2001年、スペインU─17とのサッカー親善試合に急遽招集された無名の高校生、志野リュウジは、世界の壁を痛感し、単身スペインに渡ることを決意する。両親との葛藤、国籍のハードル、友情や淡い恋など、ビルドゥングスロマンの味わいを発揮しながら、選手の目線から驚くべき緻密さでゲームシーンを再現。本邦初の本格サッカー小説、待望の文庫化。

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出版当時本格サッカー小説として話題となり、漫画原作としても人気を集めたのが野沢尚さんの『龍時(リュウジ)01─02』です。

今でこそ欧州のトップリーグで日本人がプレーするのは当たり前ですが、物語の舞台となる2001年当時に欧州へ渡ってプレーしていたのはごくわずか。そんな時代に主人公である志野リュウジは単身スペインに渡り、フットボールの世界で戦う道を選びます。

物語では10代の主人公がプレーだけでなく、言語や文化、自らの内面と向き合う葛藤が熱量のある文体で綴られます。スペインの地で日本人が孤独と向き合いながら、サッカーで道を切り拓こうともがく姿には、世代を問わず思わず感情移入してしまいます。サッカーのプレー描写の巧みさも本書の魅力。

また本作は続編となる『龍時(リュウジ)02‐03』、『龍時(リュウジ)03─04』も刊行されており、主人公の成長を追いかけられるのもおすすめポイントです。

5.アイム・ブルー │木崎伸也

アイム・ブルー photo by : amazon.co.jp

木崎伸也×ツジトモ! 日本代表を最も愛する二人がタッグを組んだ! 混迷の予選を経て、チームはどのように成熟していったのか?80%の事実と20%の創作――。代表チームのキーマンに食い込み、ディープな取材を続ける気鋭のジャーナリストが、フィクションだから描き出せた「勝敗を超えた真相」――。「スポーツナビ」の大人気連載、大幅加筆してついに書籍化!

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最後にご紹介する一冊は、スポーツライターの木崎伸也さんが執筆した小説『アイム・ブルー』です。2018年のロシアW杯に合わせてWebメディアで連載され、大きな話題となりました。

今回ご紹介する5冊の中では普段読書をしない方でも読みやすい一冊。作中には挿絵も入っており、イラストは人気サッカー漫画『GIANT KILLING(ジャイアントキリング)』でお馴染みのツジトモさんが手掛けているのも、サッカーファンにはうれしいポイントです。

ストーリーの舞台は2030年。W杯に挑む日本代表チームは監督と主力選手の対立が進み、空中分解寸前まで追い込まれます。混迷が続く中、思わぬ事態からチームは軌道修正を図ることになりますが、選手達の思惑とは違い状況はますます混乱。はたして、W杯に挑むチームは1つになれるのかー。

木崎伸也さんといえば、気鋭のスポーツライターとして本田圭佑選手への密着取材や動画メディアでの的確な論評で人気を博しています。そんな木崎さんが「80%の事実と20%の創作
」と語る本書は、2018年当時の日本代表を知る方なら熱中すること間違いなし。どこまでがフィクションでどこまでがノンフィクションなのか。そんな視点で本書を読んでみるのも、楽しみ方の1つです。

次の一冊を探すなら作家やテーマで興味があるの本を探すのがおすすめ

ご紹介した小説が気に入ったら、次の一冊を探したくなるもの。そんなときにおすすめの選び方は、「作家」や「作品のジャンル」など共通項から検索していく方法です。

作家さんにはそれぞれ個性があり、文体のクセや表現方法などが“肌に合うか”が好き嫌いのポイントになります。音楽でも好きな曲の歌手やバンドを追いかけると良作に巡り合えますが、読書もこれと同じです。気に入った小説があれば、ぜひその作家さんの違う作品から気になる一冊を探してみてください。

また今回の記事でサッカー小説を取り上げたように、作品のジャンルから探してみるのも新しい出会いにつながります。スポーツ小説やミステリー小説、SF小説など同じ系統のジャンルやテーマを扱っている小説を探すのもおすすめです。

読んでも熱狂できるサッカー小説で新しいスポーツ体験を

今回はサッカー好きにおすすめしたい小説を5冊ご紹介しました。現地観戦や映像で観るのがサッカーでは定番ですが、今回ご紹介した本はいずれもリアリティがあり、思わず熱狂してしまう良作ばかりです。

普段読書をする習慣がある方なら、骨太の『誉れ高き勇敢なブルーよ』や『龍時(リュウジ)01─02』などから読んでみるのがおすすめ。あまり読書に馴染みがないという方は、『アイム・ブルー』から手に取ってみてください。

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プラスチックとは思えない高級感。ARAS(エイラス)のカトラリーを愛用者自らレビュー

プラスチックのカトラリーと聞いて思い浮かべるのは、コンビニなどでもらう使い捨てのものか、子ども用のアイテムではないでしょうか。そんなプラスチック=チープなイメージを覆す、驚くほど高級感あふれるカトラリーブランドがARAS(エイラス)です。 今回は老若男女、どんな方にもおすすめしたいエイラスのカトラリーをご紹介。実際に使ってみた感想も含めて詳しくレビューします。 エイラスの食器は「まいにち使える、一生もの」 デザインにこだわる人も機能性を求める人もきっと満足できる、エイラスのプラスチックカトラリー。その魅力はどんなところにあるのでしょうか? 樹脂×ガラスの新素材 エイラスを手がけるのは、石川県で創業70年以上を誇る石川樹脂工業。エイラスの食器は、樹脂(つまりプラスチック)とガラスを独自の高度な技術によって掛け合わせた新素材でつくられています。そしてなんと、1000回落としても割れない耐久性を備えていることが試験によって証明されています。 耐熱温度は-20℃~100℃まで対応していて、食洗機や漂白剤の使用もOK。長年にわたって培ってきた職人技を活かし、かつてないタフさとライトさを兼ね備えた素材でできたカトラリーは、まさに「一生もの」として愛用できるアイテム。暮らしに寄り沿い、日々の食体験を豊かに彩ってくれることでしょう。 割れたら何度でも無償交換 驚くべきことに、エイラスの食器には「生涯破損保障」が付いています。これは、割れたカケラと保証書を一緒に返送すれば何度でも新品と交換できるというシステム。送料は消費者が負担するなどいくつかの条件はあるものの、他社には絶対にマネのできないであろう革新的な保証です。エイラスの製品の高い耐久性と、クオリティに対する自信の表れだと言えます。 洗練されたデザイン エイラスの食器やカトラリーは耐久性だけでなく、見た目の美しさや口に触れたときの食感などのディテールにも徹底的にこだわっています。 プロのシェフがハイエンドレストランで料理を提供するシーンでも、違和感なく使えることを意識してデザインされたエイラスの製品。第一線で活躍するプロダクトデザイナーやアートディレクターがチームを組み、約2年の開発期間を経て誕生しました。 プラスチックの無機質さやチープさとは無縁の佇まいで、まるで作家がつくった器のようなゆらぎのある表情や、ツヤ感を抑えたしっとりと上質なテクスチャ―を再現しています。 【実用レビュー】エイラスを使うと金属カトラリーに戻れない 筆者の自宅ではエイラスのスプーン、フォーク、五角箸を愛用中。金属や木製のカトラリーも持っていますが、エイラスのカトラリーを知ってから、その使いやすさについ毎日手に取ってしまうようになりました。実際に使ってみて分かった、その魅力をレビューします。 魅力①口に入れた時の心地よさ スプーンを使ってみて驚いたのが、口に入れた時のスッと消えるような感覚。先端がごく薄く仕上げられていることに加えて、ステンレススプーンのようにひやりとしたり、金属味がしないことにも感動しました。 和食にも洋食にも似合うデザインなので、カレーやチャーハン、どんぶりなど、どんな料理にもしっくりきます。プラスチック性だからといって頼りなさもないので、硬いアイスクリームにも問題なく使えます。 魅力➁音が気にならない 金属カトラリーとお皿が当たったときのキーンとする音や、陶器のお皿に触れた時のザラっとした感触。苦手な方も多いのではないでしょうか。そんな方にこそぜひ、エイラスを使っていただきたいと思います。 見た目は高級感たっぷりですが、お皿に触れたときの音は「カチ…」というかるーい響き。そういえばプラスチックで出来ているんだったな、と思い出す瞬間です。 筆者は金属のカトラリーでパスタをくるくるとするときの感触も苦手だったのですが、エイラスのフォークにしてからはそのストレスも無くなりました。 プラスチック製のフォークというと「ちゃんと刺せるのか?」と気になる方もいるかもしれませんが、今のところ使いにくいところはありません。硬いものを刺すと少ししなる感じがありますが、パスタもお肉もサラダも、全く問題なく使えています。 魅力③軽くて洗いやすい 毎日使うカトラリーは、なるべく手間なく洗いたいものです。エイラスなら汚れがついてもスッと落ち、軽いので日々の洗い物も苦になりません。数本をまとめて洗ったり、引き出しにしまったりするときも、金属製のようにカチャカチャ音がしないのも気に入りました。 魅力④においが付きにくい 金属カトラリーが苦手な筆者は、以前は木のスプーンをよく使っていたのですが、だんだんと料理の匂いがしみついてくるのがとても気になっていました。木のスプーンは劣化も早く、フチが削れてきてしまうのもマイナスポイントです。 その点、エイラスならもともと匂いがつきにくい上、除菌や漂白もできるので長く使えます。カレーなど匂いの強いものを食べた後も漂白剤に漬ければ、ほぼ気にならないレベルまで消臭できます。 豊富に選べるエイラスのおすすめカトラリー 筆者がエイラス製品の中でも特におすすめしたいのが、美しいフォルムと豊富なカラーバリエーションを揃えたカトラリー。洋食はもちろん、和食にも似合うシックなブラックをベースに、持ち手の部分は落ち着いたニュアンスある5色をラインナップしています。 日々の食事やティータイム、ちょっと特別なディナーまで、どんなシーンでも自然に料理を引き立ててくれるスプーンやフォーク。ここからは、それぞれの特徴を紹介していきます。 ARAS(エイラス)スプーン大(21cm) カレーやチャーハンなどに適したディナースプーンサイズ。先端を薄く仕上げているため、口の中に入れたときにスプーンの存在感がなくなり、料理の味に集中して楽しむことができます。持ち手にはなめらかなくびれがついていて、適度な重さがあるので持ちやすいのも特徴です。 ARAS(エイラス)スプーン小(17cm) プリンやヨーグルトにちょうどいいデザートスプーンサイズ。落としても割れない&漂白ができるので、子ども用としてもおすすめです。耐熱温度は100℃なので、コーヒーや紅茶に添えてもOKです。 ARAS(エイラス)フォーク大(21cm) パスタやパンケーキはもちろん、ステーキ肉も刺せるディナーフォーク。プラスチックとは思えないシャープな先端です。付け根部分は段差のついた「ザグリ形状」を採用しているため、汚れがたまりにくく洗いやすいのも嬉しいポイントです。 ARAS(エイラス)フォーク小(17cm) 果物やケーキはもちろん、マットなブラックのカラーで和菓子にも似合うデザートフォーク。軽く、汚れが落ちやすい形状で、アウトドア用に持っていくのもおすすめです。 ARAS(エイラス)五角箸(23cm) 器の上に置いたときも転がりにくい五角箸は、エイラスの中でも特に人気の商品です。先端が細いため小さいものも掴みやすく、口当たりも良好。漆塗りを思わせる品のあるデザインも素敵です。 エイラスのカトラリーで食卓をもっと快適に 驚きの機能性と美しさを両立したエイラスのカトラリー、筆者は本当に買ってよかったと思っています。プラスチック製のカトラリーと考えると少し値は張りますが、長く使える&日々の快適さを考えるとコスパは抜群です。大人にも子どもにも、どんな方にも全力でおすすめしたい逸品です!

BROOKS(ブルックス)とは?おすすめランニングシューズの特徴と選び方

ランニングシューズオタクの筆者は、マラソン大会や練習会では欠かさずランナーの足元をチェックしています。最近シェア率が増えている注目のブランドといえば、BROOKS(ブルックス)。 これまで日本では馴染みがありませんでしたが、実はアメリカでは最もシェアの高いランニングシューズです。今回は、BROOKSシューズの特徴と選び方、おすすめのアイテムについてご紹介します。 靴底の溝、ギアの生地、縫い目までこだわり抜かれた高性能シューズBROOKSをぜひチェックしてみてください。 BROOKSは、アメリカで最も選ばれているランニングシューズ BROOKSは、1914年にアメリカ・ペンシルバニア州で創業されたランニングシューズブランドです。創業当初は、バレエシューズやプール、海水浴用のシューズを製造していました。 BROOKSに転機が訪れたのは1970年代。アメリカでジョギングが流行し、BROOKSもランニングシューズを主軸商品に転換させます。 1974年には高性能ランニングシューズ「ヴィラノバ」が大ヒット。その後も勢いを加速させ、世界初の発泡体EVAや3Dスキャンによるカスタマイズシューズの開発など革新的な技術に着手。ランニングシューズテクノロジーの大きな礎を築いてきました。 日本では、2019年4月に伊藤忠商事が独占輸入販売権を取得したことで、翌2020年より本格的に参入します。当時はNIKEが市場を独占していた影響もあり、BROOKSはやや苦戦している印象でしたが、徐々に市民ランナーのあいだでも認知されてきました。 世界50カ国以上で商品が展開されており、アメリカでは最もシェアされているランニングシューズブランドBROOKS。次の章ではBROOKSシューズの特徴についてご紹介します。 シューズの特徴はBROOKSのDNAともいえるソールにあり BROOKSシューズの最大の特徴はソールにあります。それぞれのソールの特徴についてご紹介します。 BROOKS DNA:すべてのランナーに最適なクッショニングを 一般的なソールは、想定する着用者の平均をとってクッション素材を装備しています。しかし、着用者の体重やスピードは異なるため、すべてのランナーに最適なクッション性を生み出すことは不可能でした。 そこでBROOKSは「世界中のすべてのランナー、すべての走りに最適なクッション性を提供したい」という想いから、次世代のクッション素材であるBROOKS DNAを開発しました。 BROOKS DNAは、与えられる衝撃によってソール素材そのものが変化します。強い衝撃が加わると、吸収力が弱まり高反発へ。逆に弱い衝撃では、反発力が弱まりクッション性が高くなります。 素材そのものが変化するため、どのような体型、スピードにも最適なクッショニングを提供する画期的なソールです。 DNA LOFT:最高級のクッション性かつ軽くてへたらない DNA LOFTとは、BROOKS DNAの技術を継承しながら、さらにクッション性に磨きをかけたハイクッション素材です。 コンセプトは「BROOKS史上最高に軽く、柔らかく、へたらない」。従来のBROOKS DNAと比較してクッション性が30%アップ。柔らかで快適な走りをサポートしてくれます。 シューズに最高級のクッショニングを求める方はDNA LOFTが搭載されたアイテムをチェックしてみてください。 DNA AMP:高反発ソールで反発性を生み出す DNA AMPは反発性に重きをおいたBROOKSの高反発ソールです。クッション性を求めるならDNA LOFT。反発性を求めるならDNA AMPといった棲み分けができています。 DNA AMPには、高反発のポリウレタン(TPU)素材が採用されています。ソールの硬さを中心部と外側で変えることで余計なエネルギーロスを軽減。前へ前へと高い推進力を効率的に生み出してくれます。 DNA Tuned:高いクッション性に反発性をプラス DNA Tunedとは、DNA LOFTの高いクッション性をそのままに力強い蹴り出しから抜群の反発性を生み出すソールです。単一のフォームながら大小さまざまな気泡をソールに搭載することでクッション性と反発性の両立に成功しました。 脚への負担が大きいかかと部には衝撃を吸収する大きな気泡を配置。一方、前足部には小さな気泡を採用することで蹴り出しの反発性をサポートしてくれます。 DNA FLASH:反発力と軽量化を融合 優れた反発力と軽量化に成功したDNA FLASH。液体窒素ガスを発泡させ、特殊な技法で成形した第3のミッドソール新素材ソールです。 微細な気泡を閉じ込め、弾むような反発性を実現。軽量化と反発性の両立は中級者以上のランナーにとって必須の機能性です。BROOKSの高い技術が集約された最高級のソールは、ランニングを大きく変えてくれるでしょう。 最適なシューズの選び方は?サイズ感や足幅をレビュー BROOKSシューズを実際に購入する際の注意点についてご紹介します。 普段履きシューズの0.5cm大きめのサイズでOK ランニングシューズは、普段履き用よりも0.5〜1cm大きめが推奨されています。しかし、ブランドやモデルによって大きさが異なるためサイズ選びは非常に難しいです。 BROOKSを実際に着用してみると、ややゆったりとした設計の印象があり、他のランナーも同意見でした。サイズで悩まれている方は、普段履き用のシューズの同サイズか0.5cm大きめで問題ないでしょう。 シューズの幅はD、2E、4E!基本的に2Eがおすすめ BROOKSの足幅は、D(標準)、2E(ワイド)を軸に、アイテムによっては4E(超ワイド)が準備されています。 海外ブランドは幅が狭い傾向にあり、日本人の幅広の足には窮屈に感じることが多いため2E(ワイド)がおすすめです。 最適なシューズ幅は、親指根本と小指根本の出っ張りを結んだ足幅とその足囲を測定することで確認できます。 足のサイズD(足囲/足幅)2E(足囲/足幅)25cm台240mm/100mm 以下250mm/100mm 以上26cm台250mm/103mm 以下255mm/105mm 以上27cm台255mm/105mm 以下260mm/108mm 以上28cm台260mm/108mm 以下265mm/110mm 以上29cm以上265mm/110mm 以下270mm/115mm 以上 筆者のサイズは、27cmの幅100mm、足囲254mm。BROOKSのGhost16を着用してみるとDサイズでジャストフィットで2Eサイズではややゆとりがでる印象でした。同じブランドでもモデルによって足幅は異なるので、参考程度にご覧ください。 走る目的によってピッタリのモデルを選ぶ ランニングシューズは、走力や走る目的に応じて最適なアイテムを選ぶ必要があります。 一般的に、初心者ランナーやゆったりと走りたい方は、クッション性に優れたDNA LOFTソールがおすすめです。一方、シリアスランナーは、DNA AMP、Tuned、FLASHが搭載されたシューズを選びましょう。 BROOKSは、各レベル感にあったシューズを多数展開していますので、着用者に最適なアイテムが選びやすくなっています。 BROOKSのおすすめアイテム5選 数あるシューズのなかでもBROOKSのおすすめシューズをご紹介します。シューズの特徴とレベル感についても言及していますので参考にしてみてください。 GHOST(ゴースト)16 初めてのBROOKSにおすすめのアイテムが「GHOST16」。BROOKSを象徴するアイテムとして大人気のモデルです。 ソールには、軽量なクッショニング素材「DNA LOFT v3」を採用。高い衝撃吸収性からランナーの足元を守ってくれます。 安定感にも優れるため、初心者ランナーやジョギング、LSDに最適なアイテムです。BROOKSを語るうえで外せないシューズでしょう。 GHOST MAX(ゴーストマックス)2 大人気GHOSTシリーズの厚底モデル「GHOST MAX2」をご紹介します。 厚底仕様にすることでソフトな履き心地を実現し、地面からの衝撃吸収性がアップ。ソールには、クッション性に優れたDNA LOFT v3を採用しているので、履き心地も快適です。 厚底シューズは安定性を欠くこともありますが当アイテムは底面が幅広い設計に。着地時の安定感があるため安心して一歩を踏み出せます。LSDなどのロングランや初マラソンに挑戦したい方におすすめの一足です。 Glycerin(グリセリン)22 高いクッション性と同時に反発性を兼ね揃えたDNA Tunedソールを搭載している「Glycerin22」。BROOKSを代表するロングセラーモデルの22代目です。 前述のGHOSTシリーズと比較されますが、クッション性と安定感を求める初心者ランナーにはGHOST。クッション性に加えて反発性も求めたいランナーにはGlycerinがおすすめです。 シリアスランナーのレース用のシューズとしては物足りなさを感じるため、初心者から中級者向けのアイテムです。 Glycerin MAX(グリセリン マックス) BROOKS史上最も厚底のGlycerin MAXは、厚底“らしくない”軽量性でスムーズな走りをサポートする一足です。 ソールにはDNA Tunedを採用し、クッション性と反発性を両立。ランニング時の着地から蹴り出しまで高いテクノロジーが走りを後押してくれます。 初心者からシリアスランナーの長距離トレーニングまで幅広く活躍するであろう一足。おしゃれなデザインとフォルムが人気で幅広い層に支持されているシューズです。 Hyperion(ハイペリオン)2  スピードランナーには「Hyperion 2」がおすすめです。 軽量かつ反発性に優れたDNA FLASH v2ソールがよりスピーディーな走りをサポートしてくれます。中級者以上向けのモデルとして、これまで多くのスピードランナーの足元を支えてきました。 軽量ながら耐久性にも優れているのでトレーニングからレースまで幅広く活躍する一足。他のブランドに負けない機能性で“誰よりも速く走りたい”ランナー必見のシューズです。 BROOKSシューズを履けばランニングがもっとハッピーに アメリカで最も多く選ばれているランニングシューズ、BROOKS(ブルックス)をご紹介しました。 BROOKSは着用者を選ばず、すべてのランナーの走りをより快適に変えてくれる高機能シューズです。アイテムを選ぶ際は、サイズ感や走力、走る目的を踏まえてご自身にピッタリのアイテムを探してみてください。 BROOKSが推奨する「ハッピーに走ろう」というランニングの楽しみ方に今後も多くのランナーが共鳴することでしょう。

Nothingのワイヤレスイヤホン「Ear」と「Ear(a)」の違いは?特徴を比較

今回はデザイン性に優れたおしゃれなワイヤレスイヤホンNothing Earシリーズをご紹介します。 ワイヤレスイヤホンを選んでいると「機能性だけでなく、デザイン性にもこだわりたい」と感じる場面はないでしょうか。シンプルで機能的な商品が求められる時代ですが、人とは違った個性をアイテムでも表現したいと考えている方は多いはずです。 今回ご紹介するNothing Earシリーズは、そんな方にぜひおすすめしたいワイヤレスイヤホンです。記事ではアイテムの魅力だけでなく、同シリーズの「Ear」と「Ear(a)」の違いについて解説していますので、商品選びの参考としてもお役立てください。 NothingのワイヤレスイヤホンEarシリーズとは? Nothingは2020年にロンドンで創業したデジタル家電ブランドです。 最新のテクノロジーを搭載しながら、他のブランドとは一線を画すようなおしゃれなデザインが特徴。カール・ペイCEOの「見るだけでも楽しく、使うのも楽しい。触れるだけでワクワクする」という言葉からも分かるように、思わず使いたくなる・持っていたくなるようなワクワク感や遊び心が魅力です。 ワイヤレスイヤホンのEarシリーズは、2021年にブランド初の商品としてリリース。斬新なデザインと高い機能性が瞬く間に評判を呼び、新時代のデジタル家電ブランドとして注目を集めるきっかけとなりました。 ワイヤレスイヤホンはその後も後継機が登場し、2024年にはEarの第三世代と廉価版のEar(a)をリリースしています。最新の第三世代では話題のChat Gptを搭載するなどテック市場のトレンドをしっかり押さえながら、Nothingらしい個性的なデザインはしっかり踏襲されています。 Nothing EarとEar(a)の違いは? ここからはNothingのワイヤレスイヤホンから、Nothing EarとEar(a)の違いをご紹介します。どちらも2024年に登場した最新モデルですが、Earが定番モデル、Ear(a)が廉価版という位置付けです。 商品の違いをポイント別に見ていきましょう。 音質│高音質にこだわるならEarがおすすめ Nothing EarとEar(a)は、音質の良さに影響するドライバー部分にどちらも11mmのダイナミックドライバーを搭載しています。違いは振動板の素材。Nothing Earは振動板の素材にセラミックを使用していますが、Nothing Ear (a)はPMIとTPUを使用しています。 この素材の違いは音質に表われており、Nothing Earの方がより繊細で音質の良さが際立っています。 また、ワイヤレスイヤホンはBluetoothを使って通信を行いますが、その際の音質や遅延に影響するのがコーデックです。このコーデックでもNothing EarはLHDC5.0に対応しており、音質の良さにこだわるならNothing Earがおすすめです。 ただ、Nothing Ear (a)もEar第二世代に比べると大きく音質が向上しています。それほど音質にこだわりがなく、コストパフォーマンスに優れているモデルを選ぶならEar (a)を選んでみてもよいでしょう。 デザインやサイズ感│Ear(a)は新色イエローが追加。サイズもややコンパクト Nothing EarとEar(a)では、カラーバリエーションに違いがあります。 Earは白と黒の2色のみですが、Ear(a)ではNothingのワイヤレスイヤホンとしては初めてイエローが登場。新色を選びたいなら、Ear(a)がおすすめです。 またわずかですが、Nothing EarとEar(a)では本体のサイズ感に違いがあります。Ear(a)の方がコンパクトに設計されているため、耳が小さい方はEar(a)を選択肢に加えても良さそうです。 充電方法│Earはワイヤレス充電に対応 充電方法も両モデルの違いです。Nothing Earはワイヤレス充電に対応していますが、Ear(a)は有線ケーブルでの充電となっています。 これは好みの違いで、充電環境にこだわりたいならワイヤレス充電に対応したNothing Earを。有線充電でも問題ないなら、Ear(a)も候補に加えてみましょう。 Nothing Earシリーズのおすすめ商品を紹介 ここではNothing Earシリーズのおすすめ商品をご紹介します。 Nothing Ear 【こんな人におすすめ】 より音質にこだわったモデルを選びたい 機能性が高いハイエンドモデルを探している ワイヤレス充電に対応したモデルを選びたい Nothing Earは、2024年に登場したNothingのワイヤレスイヤホンです。ナンバリングこそないですが、シリーズの第三世代にあたる商品で前モデルのEar第二世代から機能性が格段に向上しています。 クリアな音質へこだわるため、11mmのダイナミックドライバーにはセラミック素材を採用。また、ノイズキャンセリング機能も最大40dBだったのに対し45dBにアップデートされるなど、より魅力的な製品へと進化を遂げました。 もちろん、Nothingらしい個性的なデザインは踏襲。音質にこだわりつつ、機能性とデザイン性を兼ね備えたハイエンドなモデルを選びたいなら、Nothing Earがおすすめです。 カラー白・黒連続再生時間ANC OFF8.5時間(40.5時間)ANC ON5.2時間(24時間)コーデック対応SBC/AAC/LDAC/LHDC 5.0ドライバー11mmのダイナミックドライバー(セラミック素材)充電方法ワイヤレス充電音質最適化機能〇ノイズキャンセリング〇外音取り込み〇マルチポイント対応〇着脱検知〇 Nothing Ear(a) 【こんな人におすすめ】 コストパフォーマンスに優れたモデルを選びたい カラーバリエーションが多いモデルを探している コンパクトなケースを選びたい Nothing Ear(a)は、Earシリーズでは初めて登場した廉価版のモデルです。ハイエンドモデルに比べやや性能が限定されていますが、それでも1万円台でこのスペックは魅力的。Nothingらしいデザインを楽しみつつ、コストパフォーマンスに優れたモデルを選びたいならEar(a)は賢い選択です。 またEarシリーズでは初となるイエローのモデルが用意されているのもポイントです。 モデルNothing Ear(a)定価14,800円カラー白・黒・黄連続再生時間ANC OFF9.5時間(42.5時間)ANC ON5.5時間(24.5時間)コーデック対応SBC/AAC/LDACドライバー11mmのダイナミックドライバー(PMI、TPU素材)充電方法有線充電音質最適化機能×ノイズキャンセリング〇外音取り込み〇マルチポイント対応〇着脱検知〇 音質にこだわるならNothing Ear。コスパを求めるならEar(a)でも充分 今回は、ロンドン発のデジタル家電ブランドNothingから、人気のワイヤレスイヤホン・Earシリーズをご紹介しました。 定番のNothing Earは、同シリーズの後継モデル。音質の良さや機能性の高さが魅力で、音へのこだわりがある人におすすめです。 コストパフォーマンスに優れたモデルを選びたいなら、Ear(a)を選んでみましょう。音質こそEarの方が優れていますが、1万円台の価格と搭載されている機能を考えれば充分なスペックを誇ります。またEarにはないイエローのカラーが用意されているのもポイントです。

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