天然のルームフレグランス「パロサント」。人気の理由やおすすめの使い方を解説

ルームフレグランスは玄関や部屋などに置くだけでいい香りを広げてくれるアイテムですが、「できれば人工的な香りではなく、自然の香りで癒されたい」と考える方も多いはず。 そんな方におすすめなのが、天然のルームフレグランスとして注目されている「パロサント」です。 今回はパロサントが人気を集めている理由やおすすめの使い方、保管方法などを解説します。普段お香やエッセンシャルオイル(精油)などを楽しまれている方、ヨガや瞑想が好きな方、インテリアにもなるルームフレグランスをお探しの方は、ぜひチェックしてみてください! パロサントとは? 「パロサント(Palo Santo)」とは、南米のペルーやエクアドルなどに自生している香木のこと。カンラン科の「ブルセラ・グラべオレン」とハマビシ科の「ブルネシア・サルミエントイ」の2種類があり、どちらもワシントン条約で保護されています。 パロサントが人気を集めている3つの理由 ここからはなぜパロサントが人気なのか、その理由を3つの項目で解説します。 1. 芳醇な香り パロサントの最大の魅力はやはり熟成された樹脂の芳醇な香りです。生きた状態のパロサントの香りは弱く、枯れ木となったパロサントを数年かけて乾燥させることで香りが熟成されます。 その香りは「バニラやココナッツのように甘く、柑橘系のように爽やかで、『フランキンセンス』や『ミルラ』などの樹脂に似たウッディーな香り」と例えられるほど、複雑で神秘的です。 2. サステナブルな製造方法 前述したように、パロサントはワシントン条約で保護されている希少な香木です。生きた木の伐採は禁止されており、自然に折れた枝や枯れて倒れたもののみ持ち出しが許されています。 また、製造工程は職人がマチェーテ(南米で使われる手斧・山刀)でカットするのみというたいへんシンプルなもの。環境に優しい点が、ヨガ業界やファッション業界などサステナブルな暮らしに関心の高い人たちからの支持を集めている理由です。 3. 空間の浄化や心身のリフレッシュに効果的 パロサントはスペイン語で「聖なる木」を意味し、古くから場の浄化や魔除けなどに使用されてきました。科学的な根拠はありませんが、パロサントの香りは緊張をやわらげて心を落ち着かせたり、晴れやかな気持ちをもたらしてくれたりするともいわれています。 そのため在宅ワークの合間に気分転換をしたいときや、ヨガや瞑想などで集中力を高めたいときなどに、このあとご紹介する「スマッジング」という使い方で香りを嗅いでみるのもおすすめです。 またパロサントには柑橘類の皮にも含まれる「リモネン」という成分が豊富に含まれており、防虫効果も期待できます。キャンプなどのアウトドアシーンやクローゼットなどで使用すれば、虫よけとして活躍してくれます。 パロサントのおすすめの使い方|スマッジングの手順を解説 パロサントはそのまま置いておくだけでもナチュラルな香りと見た目を楽しむことができますが、一番おすすめしたいのは「スマッジング」という使い方です。 スマッジングは「いぶす」という意味の「スマッジ(smudge)」に由来する言葉で、スティック状のパロサントを燃焼させ、煙とともに立ちのぼる香りを楽しみます。空間の浄化や心身のリフレッシュをしたいときに、ぜひ試してみてください。 スマッジングの手順 浄化したい空間の窓やドアをすべて閉める スティック状のパロサントの先端にライターなどで火をつける 30秒ほど燃焼させたあと手であおいで火を消し、煙を立ちのぼらせる 耐熱性のある香皿などに置いた状態で持ち歩き、部屋に煙や香りを行き渡らせる 煙が出なくなるまで数分待つ 窓やドアを開けて空気を入れ替える 火が完全に消えているか確認する スマッジングはスティック状でなくても、カッターなどで削った木片でおこなうことも可能です。また香りが弱まったときにも表面を少し削ることで濃厚な香りが復活します。 パロサントは湿気に注意!おすすめの保管方法 パロサントは他の木材と同じように吸湿性があるため、保管環境によっては湿気を含み、スマッジングのときに燃えにくくなってしまうことも。保管の際は食品の保存にも使われる「シリカゲル」などと一緒に、密閉できる袋や容器に入れておくのがおすすめです。 また、もし燃えにくいと感じたら日光が当たる場所で数時間放置し、乾燥させてから再度試してみてください。 おすすめのパロサント3選 ここからはおすすめのパロサントをご紹介します。なお今回は入手ルートが明記されているもの、または香皿や容器が付属されていて購入後すぐに楽しめるものを選定しています。 1. ルナスンダラ (Luna Sundara) Palo Santo Smudging Sticks パロサント スマッジングスティック香木 [エクアドル産/8本入りBOX] アメリカでアロマテラピー製品やインテリアグッズを企画・生産するブランド「ルナスンダラ(Luna Sundara)」の「スマッジングスティック」。もし普段お香などを楽しんでいてすでに耐熱性のある受け皿を持っているのであれば、こうしたスティックのみを購入するだけですぐにスマッジングを始められます。 ルナスンダラはエシカル・サステイナブル・フェアトレードを大切にしているブランド。日本に路面店などはありませんが、BEAMSをはじめとしたセレクトショップなどで取り扱われています。また今回ご紹介したのはエクアドル産ですが、他にもペルー産のラインナップがあり、産地によって微妙に異なる香りを楽しんでみるのもおすすめです。 2. FLOWERiUM パロサント スティック プレートセット つづいてご紹介するのは、銅製のプレートがセットになっているパロサント。本物の花がさまざまな形の透明ボトルの中に美しく並べられた長期保存できるフラワーアート「フラワリウム(FLOWERiUM)」を開発した株式会社Greeneryが販売しています。 こちらのパロサントはエクアドルを拠点とする企業から直接買付けされており、現地の職人が手斧でカットした自然な形状です。また付属のプレートもインドの職人により手作りされたもの。シンプルでどのようなインテリアにもなじむので、スターターにおすすめです。 3. ルーズベルトパロサントボトル 東京・代官山にあるドライフラワーや観葉植物、インテリア雑貨などを取り揃えたライフスタイルショップ「Foretment(フォートメント)」のパロサントボトル。そのまま置いておくだけでもおしゃれな透明ボトルですが、蓋はパロサントスティックを立てられる仕様になっており、実用性も兼ね備えています(別途受け皿は必要)。 Forementのこだわりは、ペルーから太いパロサントスティックを仕入れ、それを代官山のアトリエで職人と同じようにマチェーテを使ってカットすること。そうすることでより芳醇な香りを届けられるようにしています。 自然な香りのパロサント 今回は天然のルームフレグランスとして人気が高まっている「パロサント」をご紹介しました。香りには好みがありますが、普段お香に親しまれている方やヨガや瞑想が好きな方、ナチュラル志向の方にはきっと気に入っていただけると思います。ぜひ一度神秘的な香りに包まれてみてください!